中国国家知識産権局が特許、商標、地理的表示の統計データを初めて集中的に発表
7月10日、中国国家知識産権局は北京で2018年第3四半期恒例記者会見を開いた。関係者によれば、これは中国国家知識産権局が今年に開いた3回目の記者会見で、国家知識産権局の再編後、初めて社会公衆に向けて特許、商標、地理的表示に関する統計データを発表する記者会見である。この記者会見によれば、2018年前半期、中国の主要知的財産指標は勢いよく上がっている。中国発明特許の出願件数及び登録件数はそれぞれ75.1万件、21.7万件に達し、商標登録の出願件数は358.6万件、新たに受理した地理的表示の申請件数は10件である。
今回発表されたデータによれば、今年前半期、中国発明特許の出願件数は75.1万件で、発明特許の登録件数は21.7万件となっている。そのうち、中国国内発明特許の登録件数は17.1万件である。中国国内登録発明特許において、職務発明は15.9万件と93.2%、非職務発明は1.2万件と6.8%を占めている。2018年6月末までで、中国国内(香港、マカオ、台湾を含まない。)の発明特許の保有件数は合計147.5万件で、1万人あたりの発明特許保有件数は10.6件である。また、今年前半期、中国国家知識産権局は、「特許協力条約」(PCT)に基づく国際特許出願を合計2.30万件受理し、同期比で6.3%増である。そのうち、中国国内のPCT出願は2.16万件で、同期比7.6%増となっている。
2018年前半期、中国商標登録出願件数は358.6万件で、商標審査完了件数は306.5万件である。2018年6月末までで、中国商標の累計出願件数は3142.8万件、累計登録件数は1939.5万件、有効な商標登録件数は1680.7万件であり、平均6.1の市場主体あたりに1件の有効な商標を所有している。地理的表示が認められた団体商標、証明商標は4395件であり、そのうち、外国のものは171件である。また、商標登録までの審査期間は8ヶ月から約7ヶ月に短縮された。
2018年前半期、中国で新たに受理した地理的表示の申請件数は10件、新たに登録した地理的表示保護産品は46個、地理的表示産品のGIマークの使用が新たに認められた企業は135社である。2018年6月末までで、地理的表示保護産品は合計2359個であり、そのうち、中国国内のものは2298個、外国のものは61個である。国家地理的表示産品保護のモデル地域は合計24カ所設立され、GIマークの使用が認められた企業は合計8091社であり、生産額は1万億元超である。
記者会見によれば、2018年前半期の特許、商標、地理的表示に関する統計データは主に下記4つの特徴がある。
①中国知的財産の創出・活用が安定のうちやや向上している。中国国内発明特許の登録件数及び保有件数はそれぞれ前年同期比6.5%増、19.5%増となり、1万人あたりの発明特許保有件数が2017年年末に比べて0.8件増加している。商標登録の利便性はより一層高まり、商標登録出願件数は同期比で57.5%増加している。
②中国国内企業のイノベーション主体としての位置付けがさらに強固になる。中国国内発明特許の登録件数及び保有件数のうち、企業が占める割合はそれぞれ63.8%、67.2%である。中国国内企業の存続発明特許の5年以上の存続率は71.2%である。
③中国企業の海外知的財産の出願件数は増加しつつある。今年1~6月に、PCT出願件数100件以上の国内企業が17社に達する。今年1~5月に、マドリッド協定議定書による商標国際登録出願件数は2228件で、同期比80.69%増となり、マドリッド連盟においてランキング第3位である。
④中国知的財産保護環境はさらに改善されている。前半期、中国全国特許行政法律執行処理事件の総件数は同期比29.5%増となる。そのうち、特許紛争処理事件は同期比41.0%増となる。商標摘発事件は1.36万件で、金額が2.1億元超となっている。中国はさらに良好なビジネス雰囲気及びイノベーション雰囲気を構築している。
記者会見において、中国国家知識産権局の関係部門の担当者はそれぞれ特許品質の向上、地理的表示産品の保護、知的財産法律執行の強化、知的財産審査品質及び審査効率の向上等について、メディアからの質問に回答した。
発表日付:2018年07月11日
出所:中国国家知識産権局