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改正『ハイテク企業認定管理弁法』の公布


・  「研究開発費用の売上高に占める割合」の調整
・  「科学技術者の割合」の調整
・  認定条件における知的財産に係る要求の調整
・  公示期間の短縮
・  管轄地域を跨ぐ移転についての内容の追加 

中国科学技術部、財政部及び国家税務総局(以下「3部門」という)は、国務院の許可を経て、改正『ハイテク企業認定管理弁法』(以下「新弁法」という)を公布した。新弁法では、ハイテク企業の認定管理がより一層整備された。新弁法は2016年1月1日に遡って施行された。

 改正前の『ハイテク企業認定管理弁法』(以下「旧弁法」という)は2008年、前記3部門により制定され、施行から8年間、全体的に安定に実行され、良い効果が得られていた。しかし、情勢の変化に伴い、技術分野範囲の立ち遅れ、一部の新興産業、特に現代サービス業の技術分野が現状に合わない、認定条件が新たなニーズに適応できない、中小企業に対するサポートが十分でない、認定手続の最適化及び事後の管理監督により一層の強化が必要とされるなどのさまざまな問題が生じてきた。そのため、3部門では広範な調査研究を行った上、『ハイテク企業認定管理弁法』を改正、公布して、産業構造の調整を進め、持続的に原動力を増強させた。

今回の改正では、ハイテク企業のサポート、時代とともに変遷、イノベーションと起業の推進、権限の委譲と適度な管理という4つ原則を堅持して、戦略的な新興産業、現代サービス業及び新業態を支援範囲に追加するとともに、立ち遅れた技術を制限した。また、イノベーションと起業を支援するために、科学技術型の中小企業への支援を強化し、中小企業への認定条件を適度に緩和した。

3部門の責任者によれば、今回の改正内容は、主に以下の通りである。

①「研究開発費用の売上高に占める割合」を調整した。より多くの中小企業がハイテク企業の優遇を受けられるように、直近1年間の売上高が5000万元未満の企業における研究開発費用の同期間の売上高総額に占める割合が6%から5%に引き下げられた。それによって、規模が小さく、研究開発に投入できる費用が比較的に少ない中小企業が優遇を得られるようになった。 

②「科学技術者の割合」を調整した。企業における研究開発の形式がますます多様化する現在、産業界・教育機関・研究機関による協力がより一層活発になるとともに、研究開発のアウトソージング、クラウドソーシングなどが発展傾向にあり、企業が外部の力に頼って研究開発活動を行うことがますます普遍的になっている。企業の研究開発イノベーションの発展ニーズに適応するため、旧弁法における「大学専科以上の学歴を有する科学技術者が企業の当年度の従業員総数の30%以上を占め、そのうち研究開発者が当年度の従業員総数の10%以上を占めること」という条件を、新弁法では「企業の研究開発及び関連の技術イノベーション活動に従事する科学技術者が企業の当年度の従業員総数に占める割合が10%を下回らないこと」と調整した。

③認定条件における知的財産に係る要求を調整した。旧弁法における「直近3年間」に得た知的財産権であるという制限、及び「5年以上の独占許諾」による知的財産権の取得に係る方式を取消した。これは企業の自主研究開発を奨励し、知的財産権の濫用の回避にも有効である。企業は依然として技術移転などの方式で知的財産権を獲得でき、科学技術成果の転化と産業化を促進でき、改正『科学技術成果転化促進法』もより一層実行できる。

④公示期間を短縮した。「ハイテク企業認定管理作業網」における認定企業の公示期間が、従来の15稼働日から10稼動日に短縮され、作業効率も向上された。

⑤管轄地域を跨ぐ移転についての内容が追加された。地域産業移転及びその協力発展を促進させるため、管轄地域を跨いで移転する企業資格の認定に係る関連内容を追加し、認定機関の管轄地域を跨いで全体で移転するハイテク企業は、その資格の有効期間内に移転を完成させた場合、元の資格が引き続き有効であることが明確にされた。
また、新弁法の付属書類として、『国家重点支援のハイテク分野』もそれに相応する改正がなされた。従来の技術分野に比べ、主にサービス業を支える技術が拡充され、関連分野の新技術が追加されると同時に、立ち遅れた産業内容が削除された。この他、新弁法では、内容の規範性を高め、技術特徴も説明された。

日時:2016年3月11日
情報ソース:中国税務報

 


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©2008-2025 By Linda Liu & Partners, All Rights Reserved.
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