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著作権集団管理条例


(2004年12月28日中華人民共和国国務院令第429号公布)

 

第1章  総則

第1条

著作権集団管理活動を規範化にし、著作権者と著作権にかかわる権利者(以下、権利者と略称する)による権利の行使、それに利用者により作品の利用を便利にするために、『中華人民共和国著作権法』(以下、著作権法と略称する)に基

づいて、本条例を制定する。

第2条

本条例における著作権集団管理は、著作権集団管理組織が権利者に授権をされ、集中的に権利者の関係権利を行使して自分の名義で次の活動をすることをいう。

(1)利用者と締結する著作権或いは著作権にかかわる権利許可使用契約書(以下、許可使用契約書と略称する)。

(2)利用者からの利用料の徴収。

(3)権利者への利用料の支払い渡し。

(4)著作権に及ぶ或いは著作権に関係する権利の訴訟、仲裁等を行う。

第3条

本条例における著作権集団管理組織は、権利者の利益のために法により設立し、権利者からの授権により、権利者の著作権或いは著作権に関連する権利の集団管理をする社会団体をいう。

著作権集団管理組織は関連の社会団体の登記管理の行政法規と本条例の規定により登記して活動を展開しなければならない。

第4条

著作権法に定める出演権、上映権、放送権、賃貸権、情報ネットワーク伝達権、複製権などの権利者の自分で有効に行使しにくい権利には、著作権集団管理組織が集団管理を行うことができる。

第5条

国務院著作権管理部門は全国の著作権集団管理業務を主管する。

第6条

本条例の規定により設立した著作権集団管理組織の外に、いかなる組織または個人は著作権集団管理活動に従事してはならない。

 

第2章 著作権集団管理組織の設立

第7条

法により著作権或いは著作権にかかわる権利を享有する中国国民、法人或いはその他の組織は、著作権集団管理組織の設立を発起できる。

著作権集団管理組織の設立は、次の条件を備えなければならない。

(1)著作権集団管理組織の設立を発起する権利者は50人を下回ってはならない。

(2)もう法により登記した著作権集団管理組織の業務範囲と交差したり、重なり合ったりしない。

(3)全国の範囲において関係権利者の利益を代表できる。

(4)著作権集団管理組織の定款草案、利用料徴収基準草案及び権利者への利用料の支払規則(以下、利用料支払規則と略称する)草案を有する。

 

第8条

著作権集団管理組織の定款は次の事項を明記しなければならない。

(1)氏名(名称)、所在地

(2)設立目的

(3)業務範囲

(4)組織機構及びその職権

(5)メンバー大会の最低人数

(6)理事会の職責及び理事会責任者の条件と選挙、罷免の手順

(7)管理料の取出し、利用規則

(8)メンバーの著作権集団管理組織の加盟、退出の条件、手順

(9)定款の改訂手順

(10)著作権集団管理組織の終了の条件、手順と終了後の資産処理。

第9条

著作権集団管理組織の設立申請は、国務院の著作権管理部門に本条例の第7条に定めた条件に符合すると証明する文書を提出しなければならない。国務院の著作権管理部門は書類を受け取った日から60日以内に、認可または不認可の決定を下さなければならない。認可する場合は、著作権集団管理許可書を発給するが、認可しない場合は、理由を説明しなければならない。

第10条

申請者は国務院の著作権管理部門が著作権集団管理許可書を発給した日から30日以内に、社会団体の登記管理に関連する行政法規により国務院の民政部門で登記手続きを行う。

第11条

法により登記した著作権集団管理組織は、国務院の民政部門が登記証明書類を発給した日から30日以内に、その登記証明書類の副本を国務院の著作権管理部門に届け出、国務院の著作権管理部門が届け出た登記証明書類の副本及び著作権集団管理組織の定款、利用料徴収基準、利用料支払い渡し規則を公表しなければならない。

第12条

著作権集団管理組織の所轄機構の設立は、国務院の著作権管理部門の批准を受けなければならず、また社会団体の登記管理に関連する行政法規により国務院の民政部門で登記手続きを行わなければならない。法により登記する場合、所轄機構の登記証明書類の副本を国務院の著作権管理部門に届け出なければならず、国務院の著作権管理部門が公表する。

第13条

著作権集団管理組織は次の要素により利用料徴収基準を制定しなければならない。

(1)作品、録音録画製品などの利用の時間、方式及び地区範囲。

(2)権利の種類。

(3)許可使用契約書の締結と利用料の徴収作業の煩雑さ。

第14条

著作権集団管理組織は権利者の作品或いは録音録画製品などの利用情況により利用料支払い渡し規則を制定しなければならない。

第15条

著作権集団管理組織の定款の改訂は、定款改訂草案を国務院の著作権管理部 門に届き、批准を受けなければならず、かつ法により国務院の民政部門に認可された後、国務院の著作権管理部門が公表する。

第16条

著作権集団管理組織は法により登記を取り消された場合、登記を取り消された日から再び著作権集団管理業務活動に従事してはならない。

 

第3章 著作権集団管理組織の機構

第17条

著作権集団管理組織のメンバー大会(以下、メンバー大会と略称する)は著作権集団管理組織の権力機構とする。

メンバー大会は理事会が本条例の規定により召集する。理事会はメンバー大会の開催する60日までに会議の時間、場所及び審議予定事項を公告しなければならず、メンバー大会に出席するメンバーは、会議の開催する30日までに応募する。メンバー大会の出席に応募するメンバーが定款に規めた最低人数以下になる場合、理事会はメンバー大会の応募情況を公表しなければならず、メンバーが会議の開催する5日間までに応募を追加し、また全部のメンバー大会の出席を応募したメンバーがメンバー大会を主催する。

メンバー大会は次の職権を行使する。

(1)定款の制定と改訂

(2)利用料徴収基準の制定と改訂

(3)利用料支払い渡し規則の制定と改訂

(4)理事選挙と罷免

(5)理事会の作業報告書と財務報告書の審議と可決

(6)内部管理制度の制定

(7)利用料支払い渡し方案と著作権集団管理組織の取出す管理料の割合の決定

(8)その他の重大事項の決定。

メンバー大会は毎年一回開催し、10%以上のメンバー或いは理事会による提案で、臨時メンバー大会は開催できる。メンバー大会の決議は、会議に出席するメンバーは過半数で可決しなければならない。

第18条

著作権集団管理組織は理事会を設立し、メンバー大会に責任を負い、メンバー大会の決定を執行する。理事会の理事は9人を下回ってはならない。

理事会は任期を4年間とし、任期が切れた場合、後任選挙を行う。特殊な場合、後任選挙を繰り上げたり延期させたりできるが、延期期間は1年間を超過してはならない。

第4章 著作権集団管理の活動

第19条

権利者は著作権集団管理組織と書面形式により著作権集団管理契約書を締結该し、当組織が権利者の法により享有する著作権或いは著作権にかかわる権利を管理するような授権をする。権利者は定款に定める加盟条件に符合する場合、著作権集団管理組織が権利者と著作権集団管理契約書を締結しなければならず、拒否してはならない。

権利者は著作権集団管理組織と著作権集団管理契約書を締結して定款の規定により相応の手続きを履行した後、その著作権集団管理組織のメンバーになる。

第20条

権利者は著作権集団管理組織と著作権集団管理契約書を締結した後、契約書 の約定期間に自分で行使したり他人に契約書に約定した著作権集団管理組織の行使すべき権利の行使を認可したりしてはならない。

第21条

権利者は定款に規めた手順により、著作権集団管理組織から退出し、著作権集団管理契約書を終了することができる。ただし、著作権集団管理組織がもう他人と許可使用契約書を締結した場合、その契約書が期間の切れる前に引き続いて有効になり、その契約書の有効期間に、権利者は相応の利用料をもらって関係業務資料を閲覧する権利を有する。

第22条

外国人、無国籍人は中国の著作権集団管理組織と相互代表合意書を締結した国外の同類組織により、中国の著作権集団管理組織がその法により中国国内で享有する著作権或いは著作権にかかわる権利を管理するような授権をすることができる。

前項における相互代表合意書とは、中国の著作権集団管理組織が国外の同類組織と相互に相手にその所在する国家或いは地区で集団管理活動をするような授権をするという合意書をいう。

著作権集団管理組織は国外の同類組織と締結した相互代表合意書を国務院の著作権管理部門に届け出なければならず、国務院の著作権管理部門が公表する。

第23条

著作権集団管理組織は他人にその管理する作品、録音録画製品などの利用を許可する場合、利用者と書面形式により許可使用契約書を締結しなければならない。

著作権集団管理組織は利用者と専有許可使用契約書を締結してはならない。

利用者は合理的な条件で著作権集団管理組織との許可使用契約書の締結を求める場合、著作権集団管理組織が拒否してはならない。

許可使用契約書の期間は2年を越えてはならない。契約書は期間が満了後延期できる。

第24条

著作権集団管理組織は権利者と利用者の照合のために、権利情報照合システムを構築しなければならない。権利情報照合システムは著作権集団管理組織の管理する権利の種類と作品、録音録画製品などの名称、権利者の氏名或いは名称、授権管理の期間を含む。

権利者と利用者は著作権集団管理組織管理の権利についての情報を問い合わせる時、その組織は返答しなければならない。

第25条

著作権法の第23条、第32条第2項、第39条第3項、第42条第2項及び第43条の規定により支払うべき利用料の外に、著作権集団管理組織は国務院の著作権管理部門の公表した利用料徴収基準により、利用者と徴収する利用料の具体的な金額を約定しなければならない。

第26条

二つ或いは二つ以上の著作権集団管理組織は同じ利用方式で同じ利用者から利用料を徴収する場合、事前に協議してそのうちの一つの著作権集団管理組織が統一に徴収すると決めることはできる。統一に徴収した利用料は関係著作権集団管理組織の間に協議を経て配分する。

第27条

利用者は著作権集団管理組織に利用料を支払う時、利用した作品、録音録画製品などの名称、権利者の氏名或いは名称及び利用の方式、数量、時間などの利用情況を提供しなければならず、許可使用契約書に別途規定がある場合を除く。

利用者の提供した関連する利用情況がその利用者の商業機密にかかわる場合、著作権集団管理組織は機密保持の義務を負う。

第28条

著作権集団管理組織は徴収した利用料から一定の割合を取り出して管理料とすることはでき、その正常な業務活動を維持させる。

著作権集団管理組織が管理料を取り出す割合は利用料収入の増加についてだんだん下げなければならない。

第29条

著作権集団管理組織の徴収した利用料は、管理料を取り出した後、全部で権利者に支払、他の用途に流用してはならない。

著作権集団管理組織は利用料を支払い渡すにあたり、利用料支払い渡し記録を編制しなければならない。利用料支払い渡し記録は利用料総額、管理料金額、権利者の氏名或いは名称、作品或いは録音録画製品などの名称、関連する利用情況、それぞれの権利者に支払い渡す利用料の具体的な金額などの事項を明記し、また10年以上保存しなければならない。

 

第5章 著作権集団管理組織の監督

第30条

著作権集団管理組織は法により財務、会計制度及び資産管理制度を確立し、かつ国家の関係規定により会計帳簿を設置しなければならない。

第31条

著作権集団管理組織の資産利用と財務管理は国務院の著作権管理部門と民政部門が監督する。

著作権集団管理組織はそれぞれの会計年度が終わる時財務会計諸表を作成し、会計士事務所に法により監査すると委託し、かつ監査結果を公表しなければならない。

第32条

著作権集団管理組織は権利者と利用者の閲覧のために、次の事項を記録しなければならない。

(1)作品許可利用情況

(2)利用料の徴収と支払い渡しの情況

(3)管理料の取出しと利用の情況。

権利者は著作権集団管理組織の財務諸表、作業報告書及びその他の業務資料の閲覧、複製するという権利を有し、著作権集団管理組織が便利さを提供しなければならない。

第33条

権利者は著作権集団管理組織が以下に記載する行為の一つに該当したと認める場合、国務院の著作権管理部門に摘発できる。

(1)権利者が定款に規めた加盟条件要求にあって著作権集団管理組織への加盟を申込んだり、メンバーが定款に規めた手順により著作権集団管理組織からの退出を求めたりし、著作権集団管理組織は拒む場合。

(2)著作権集団管理組織は規定により利用料を徴収、支払い渡し、或いは管理料を取出、利用しない場合。

(3)権利者は本条例の第32条に規めた記録、業務資料の閲覧を求めたが、著作権集団管理組織は拒んで提供しない場合。

 

第34条

利用者は著作権集団管理組織が以下に記載する行為の一つに該当したと認める場合、国務院の著作権管理部門に摘発できる。

(1)著作権集団管理組織は本条例の第23条の規定に違反して利用者との許可使用契約書の締結を拒否すること。

(2)著作権集団管理組織は公表した利用料徴収基準により徴収利用料の具体的な金額を約定しないこと。

(3)利用者は本条例の第32条に定める記録の閲覧を求めるが、著作権集団管理組織は記録の提供を拒否すること。

第35条

権利者と利用者を除く国民、法人或いはその他の組織は著作権集団管理組織が本条例の規定に違反した行為がある場合、国務院の著作権管理部門に告発できる。

第36条

国務院の著作権管理部門は摘発、告発を受取った日から60日以内に摘発し、告発した事項について調査し、かつ法により処理する。

第37条

国務院の著作権管理部門は次の方式で著作権集団管理組織を監督でき、また監督活動を記録しなければならない。

(1)著作権集団管理組織の業務活動が本条例及びその定款にいう規定に合うかどうかを検査すること。

(2)著作権集団管理組織の会計帳簿、年度予算と決算報告書及びその他の関係業務資料をチェックすること。

(3)人員を派遣して著作権集団管理組織のメンバー大会、理事会などの重要な会議に出席させること。

第38条

著作権集団管理組織は法により国務院の民政部門とその他の関係部門による監督を受けなければならない。

 

第6章 法律責任

第39条

著作権集団管理組織が以下に記載する行為の一つに該当した場合、国務院の著作権管理部門は期限を定めて是正を命じる。

(1)本条例の第22条にいう規定に違反し、国外の同類組織と締結した相互代表合意書を国務院の著作権管理部門に届け出ないこと。

(2)本条例の第24条にいう規定に違反し、権利情報照合システムを構築しないこと。

(3)公告した利用料徴収基準に約定した具体的な金額により利用料を徴収しなこと。

著作権集団管理組織が業務範囲を超えて権利者の権利を管理する場合、国務院の著作権管理部門は期限内に改正するよう命じ、利用者と締結した許可使用契約書が無効になり。権利者、利用者に損害を与えた場合、法により民事責任を負う。

第40条

著作権集団管理組織が以下に記載する行為の一つに該当した場合、国務院の著作権管理部門は期限を定めて是正を命じ、期限を過ぎても是正しない場合、メンバー大会或いは理事会に本条例に規めた権限により直接に責任を負う主管者の解任或いは解雇を命じる。

(1)本条例の第19条にいう規定に違反して権利者との著作権集団管理契約書の締結を拒み、或いは本条例の第21条にいう規定に違反してメンバーのその組織からの退出を拒否すること。

(2)本条例の第23条にいう規定に違反し、利用者と許可使用契約書の締結を拒否すること。

(3)本条例の第28条にいう規定に違反して管理料を取り出すこと。

(4)本条例の第29条にいう規定に違反して利用料を支払うこと。

(5)会計帳簿、年度予算と決算報告書或いはその他の関係業務資料の提供を拒み、又は偽造のものを提供すること。

第41条

著作権集団管理組織が国務院の民政部門の登記証明書を発行した日より6ヶ月間以上に正当な理由がなくて著作権集団管理活動を展開しなく、或いは連続で6ヶ月間以上に著作権集団管理活動を中止する場合、国務院の著作権管理部門はその著作権集団管理許可書を取り消し、また国務院の民政部門が登記を取り消す。

第42条

著作権集団管理組織は営業的経営活動に従事する場合、工商行政管理部門は法により取り締まり、違法所得を没収し、犯罪を構成した場合、法により刑事責任を追及する。

第43条

本条例の第27条にいう規定に違反し、利用者が関係利用情況を提供できるが提供を拒み、或いは関係利用情況を提供する時偽造する場合、国務院の著作権管理部門は是正を命じ、著作権集団管理組織は許可使用契約書を中止させることができる。

第44条

勝手に著作権集団管理組織或いは所轄機構を設立し、或いは勝手に著作権集団管理活動に従事する場合、国務院の著作権管理部門或いは民政部門は職責分業に従って取り締まり、違法所得を没収し、犯罪を構成した場合、法により刑事責任を追及する。

第45条

本条例の規定により著作権集団管理組織の審査認可と監督に従事する国家行政機関職員は職務の怠慢、職権の乱用をしたり、私情のために不正をしたりすると、犯罪を構成した場合、法により刑事責任を追及する。犯罪を構成しない場合、法により行政処分とする。

 

第7章 附則

第46条

本条例を施行する前にもう設立した著作権集団管理組織は、本条例の生効日より3ヶ月間以内に、その定款、利用料徴収基準、利用料支払規則及びその他の関係資料を国務院の著作権管理部門に届けて審査しなければならず、また国外の同類組織と締結した相互代表合意書を国務院の著作権管理部門に届け出なければならない。

第47条

著作権法の第23条、第32条第二項、第39条第3項にいう規定により他人の作品を利用し、『中華人民共和国著作権法施行条例』の第32条にいう規定により権利者に利用料を支払わない場合、利用料を郵送料及び作品利用の関係情況とともに関係権利を管理する著作権集団管理組織に届けなければならず、その著作権集団管理組織が利用料を権利者に支払う。

利用料の支払い渡しに責任を負う著作権集団管理組織は権利者、利用者の照合のために、作品利用情況照合システムを構築しなければならない。

利用料の支払い渡しに責任を負う著作権集団管理組織は徴収した利用料から管理料を该取り出すことがでぎ、管理料はメンバー大会の決議した当集団管理組織の管理料の割合により半ばに取り出す。管理料の外に、その著作権集団管理組織は徴収した利用料からその他のいかなる料金を取り出してはならない。

第48条

本条例は2005年3月1日から施行する。


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