昨年10月17日に可決された改正中国特許法は2021年6月1日から施行されます。中国特許法実施細則はまだ改訂中ですので、改正特許法の施行を確保するために、中国特許庁は5月24日に下記「改正特許法の施行に係る審査業務の経過措置」を発表しました。同措置は2021年6月1日から施行されます。詳細は下記のとおりです。
改正特許法の施行に係る審査業務の経過措置
第1条 特許出願人は2021年6月1日(この日を含む。以下同じ。)から、紙又はオフライン電子出願により、改正特許法第2条第4項に基づく製品の部分意匠出願を行うことができる。中国特許庁は、改訂特許法実施細則の施行後に上記出願の審査を行う。
第2条 出願日が2021年6月1日以降である特許出願について、出願人は、改正特許法第24条第1号に掲げる事情に該当すると考えるとき、紙により主張することができる。中国特許庁は、改訂特許法実施細則の施行後に上記出願の審査を行う。
第3条 出願日が2021年6月1日以降である意匠出願について、出願人は、改正特許法第29条第2項に基づき、意匠の優先権主張書を提出することができる。中国特許庁は、改訂特許法実施細則の施行後に上記出願及び優先権の基礎となる先行意匠出願の審査を行う。
第4条 出願日が2021年6月1日以降である特許出願について、出願人は改正特許法第30条に基づき、最初の出願時の特許出願書類の謄本を提出することができる。
第5条 2021年6月1日以降に登録公告された発明特許について、特許権者は改正特許法第42条第2項に基づき、特許権の登録公告日から3か月以内に、紙により特許期間の補償請求を行うことができ、後に中国特許庁からの支払い通知に従ってその費用を支払えばよい。中国特許庁は、改訂特許法実施細則の施行後に上記請求の審査を行う。
第6条 特許権者は2021年6月1日から、改正特許法第42条第3項に基づき、新薬販売承認申請が承認された日から3か月以内に、紙により特許期間の補償請求を行うことができ、後に中国特許庁からの支払い通知に従ってその費用を支払えばよい。中国特許庁は、改訂特許法実施細則の施行後に上記出願の審査を行う。
第7条 2021年6月1日から、特許権者は、改正特許法第50条第1項に基づき、自由意思で特許の開放的許諾を紙により宣言することができる。中国特許庁は、改訂特許法実施細則の施行後に上記宣言の審査を行う。
第8条 2021年6月1日から、被疑侵害者は改正特許法第66条に基づき、中国特許庁に権利評価報告の発行を紙により申請することができる。
第9条 2021年6月1日から、中国特許庁は改正特許法第20条第1項、特許法第25条第1項第(5)号に基づき、方式審査、実体審査及び不服審判係属中の特許出願の審査を行う。
第10条 出願日が2021年5月31日(この日を含む。)より前の意匠権の権利期間は10年とし、出願日から起算する。
第11条 本措置は2021年6月1日から施行する。
以上